TITLE: 劇的舞踊『ホフマン物語』静岡公演にむけて

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このたびの災害により命を落とされた多くの方々に心からの哀悼の念を表します。

そして、今なお厳しい寒さの中、暖をとる電気もガスも満足に食べるものもなく、避難しようにも燃料も道もない、そんな切迫した生活を強いられている被災者の方々に、心からの励ましを送ります。
これから復興までには、おそらく長い時間が必要になることでしょう。
不安ばかりがつのり未来を描くことが難しい現状に、心も身体も疲れ切ってしまった方も多いのではないかと思います。

Noismは、今週末に静岡芸術劇場でのNoism1 & Noism2合同公演 劇的舞踊『ホフマン物語』の上演を控え、先日より静岡市駿河区に滞在しています。
静岡芸術劇場では、地震による被害はほとんどなく、安全が確認されています。
今のところ、3月19日・20日の公演は予定通り行うべく準備を進めています。
SPAC芸術総監督・宮城聰さんとNoism芸術監督・金森穣が話し合い、今我々にできる最善を尽くし作品を上演することは、芸術に携わる専門家としての使命であると再確認いたしました。
芸術は生活に余裕のある人が余暇を楽しむためのものであると思われてしまいがちな現代日本社会において、このような未曾有の大災害に直面している中、上演することに対して疑問を抱かれる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、人が生きて行くためには、たべものや安心できる住まいと同じように、他者とのつながりや自分を肯定する心が必要です。そのつながりや心を得るための時間を提供することは、劇場の大きな役割のひとつなのではないでしょうか。
劇場に足を運ぶことは、出演者や他の観客とひとときを共有し、作品を通して様々なことを感じ考え、冷静に自分と社会を見つめ直す時間になるはずです。
今ここ静岡で暮らす方々にそのような時間を届けることは、地域の劇場であるSPACの使命であり、その劇場の意志に応えることがNoismの使命であると考えます。

このたびの地震による被害で、今このときも不安な時間を過ごされている方々に、今一度心よりお見舞い申しあげます。少しでも早い復興をお祈りしています。

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