TITLE: 作品解説講座を開催しました。

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本日、Noism1 & Noism2『solo for 2』『中国の不思議な役人』関連企画、金森穣による作品解説講座を開催いたしました。

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まずは『solo for 2』。

"2のための1"という作品のコンセプトから舞踊を取り巻くもの、音楽を取り巻くものや我々人間を取り巻くものに視点を置いて
創作された作品であるということが語られ、続いて楽曲の解説へと進んで行きました。
予め、参加された方々へ『solo for 2』で使用されているJ.S.バッハ"無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ"の楽譜が配られ、
それを見ながらその音符の示すイメージを動き、またはその音を踊る2人の関係性で描いている、など1つ1つのパート、
曲ごとに、実際のリハーサルの映像を交えの解説となりました。


5分間の休憩を挟み、続くは『中国の不思議な役人』の作品解説へ。

ハンガリー人作曲家バルトーク・ベーラが同じくハンガリー人のレンジェル・メニヘールトの台本に基づき作曲された、
1幕の「音楽を伴うパントマイム」の楽曲である、その「音楽を伴うパントマイム」という表現が作品を作り上げていくなかで、
重要であったことや、この楽曲に出会うべくして出会い、日々接するNoismの全ての舞踊家1人1人が見えなければ、
その作品の構想は進んで行かないと言うこと、「音楽を伴うパントマイム」ということもあり、楽譜には台本と細かく
指示が入っており、それに忠実になることでNoism版の『中国の不思議な役人』が立ち上がってきたということが語られました。
登場人物に焦点を当てて、その人物の立たされた情景を描く音楽をはじめ、舞台道具や衣裳へと視点を広げた解説となりました。

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あくまでも、作品を解説することは創作の一端であり全てではないと言う事、そして皆様の観劇の自由を奪うものではない、
なぜなら作品とは皆様の想像力の裡に完成するものであり、本講座が皆様の想像力を刺激し、自由に観劇することにより、
本作品がより深く皆様の心に届くことを願っています、という言葉で始まった本講座。
最後には21世紀再び舞踊家が芸術家として社会の注目を集め、その存在価値が認められる時代が来ると信じ、
献身的に舞踊芸術と向き合うことを可能にする、劇場専属舞踊団の必要性を訴える言葉で締めくくられました。

初めての試みであったこの「作品解説講座」が、我々の信じ立ち向かうものの現れである生の舞台をより多くの方に、
より深く楽しんでいただける一助となれればと願っています。

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