TITLE: Noism1『ASU~不可視への献身』最終日

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Noism1『ASU~不可視への献身』新潟公演最終日の幕がおり、2014年最後の公演が終了いたしました。

昼過ぎ頃から雪が振りはじめ、みるみるうちに真っ白な雪景色となった白山公園。外は寒く薄暗いのに対して、劇場内はお客様の期待溢れる熱気に満ちていました。


前半は白い雲の様なファブリックの衣裳にDrumming、後半のカラフルな観ているだけで心弾むタイツにsupercodexと、第1部『Training Piece』が終了し、休憩のためホワイエに出てくる皆様の高揚した表情。
Noismの舞踊家達が毎朝行っているトレーニング・メソッドで構成されていて、Noismの真骨頂ともいえるこの作品は、Noismを観続けて下さっているお客様にとっては、興奮高まる作品だったようです。

そして興奮冷めやらぬまま、第1部の理性的で整えられた世界から直感的で本能剥き出しの全く異なる、第2部の『ASU』の世界へ。

たった2時間ほどの間に、両極端の体験となったことと思います。

終演後には篠田昭新潟市長にもご登場いただき、来年2015年新潟市は東アジア文化都市に選ばれ、そして金森がパフォーマンス部門のディレクターを務める水と土の芸術祭2015も夏から開催されるという、文化的に大きく発信してゆくなかにNoismは忘れてはならない集団と、ご挨拶いただきました。

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アフタートークにはCINRA<わざわざ足を運んで観ることの意味って>での対談が大きな反響をよんだ社会学者の大澤真幸さんをゲストに迎え、新潟という地方都市を拠点に世界へと視野を広げて活動をするNoismについて、さらにはタイトルにもある「不可視」な何かを「可視」なるものを用いて表現するという挑戦についてなど、大変奥深い内容となりました。

大澤さんからの「絵画などのアートはオブジェクト(対象)があるが、舞踊はその人そのものであり、ごまかすということが出来ないが、その辺りどのように考えるのか?」という質問に対し、金森は「舞踊も形にとらわれ、ごまかそうとしてしまう。絵画などのアートとは違い舞踊は"生"を持っている。画家は後世に作品を残すことが出来るが、舞踊家はその時代を、その場を舞台上で生きているから、その形ではないところへ辿り着かなくてはならない。」と答えていました。

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また、"西洋由来のバレエと東洋の身体"についてなど、話しは尽きず、金森も大澤さんとの対談を楽しんでいるように感じられました。


そしてアフタートークのあとはホワイエにて、フォトエッセイ『未知なる道』の出版を記念し、井関佐和子サイン会を開催。
Noism設立時の『SHIKAKU』からまだ記憶に新しい『カルメン』まで篠山紀信さんが撮ってくださった写真がたくさん掲載されて
います。皆さんお気に入りの写真が掲載されたページにサインをもらっていました。

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終演直後に直接感想を伝えられる貴重な機会にもなったようで、皆様は充実感みなぎる表情で会場をあとにされました。


ご来場いただきました皆様、そして公演を支えてくださいました皆様へ感謝申し上げます。本当にありがとうございました!!
そして引き続き、ご支援のほど宜しくお願いいたします。

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新潟での公演は閉幕となりましたが、年明け1/24・25とKAAT神奈川芸術劇場へと参ります。
ご覧になった方の多くが「必ず観ておいた方がいい。」という『ASU~不可視への献身』を是非お見逃しなく!

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